◆お酒を飲む量、お酒を飲んでかかる病気は?

 ビールのおいしい季節になりました。今回はお酒について考えてみたいと思います。

 「フレンチパラドックス」という言葉をご存しでしょうか。大酒国フランスではアルコール依存症や肝臓病が多い半面、
虚血性心疾患(狭心症、心筋梗塞)や脳梗塞などの動脈硬化性の病気がとても少ないのです。
この理由はとくに赤ワインを適量飲むことにより赤ワインに含まれるフラボノイド、ポリフェノールの坑酸化作用(動脈硬化や
細胞の老化をひき起こすフリーラジカルを抑える)により動脈硬化を防ぐためと考えられています。

 また適量のアルコールは善玉のHDLコレステロールを増やし、血小板の凝集を抑える働きもあります。
その他にも適量のアルコールを食前に飲むと胃液の分泌を促し食欲を増したり、精神的にリラックスできたりとストレスを発散できる効果もあります。
一方飲みすぎると脳梗塞や心疾患は逆に増加し、脂肪感、肺炎、肝硬変などの肝臓病や膵炎、高脂血症、食道癌のリスクも高くなります。
アルコールは神経細胞への麻酔作用があるので学習や記憶力の低下を起こします。

 またアルコール依存症も大きな社会問題になっています。このように両刃の剣ともいえるアルコール。
適量はビールなら大瓶1〜2本、日本酒で1〜2合、ウイスキーダブルで1〜2杯のいずれかといわれています。
それぞれカロリーも160〜320kcalとなりますのでご注意ください。アルコールを飲むと数パーセントは呼吸、汗、尿から排出されますが、
ほとんどは肝臓でアルコールからアセトアルデヒド→酢酸→水と二酸化炭素に代謝されます。この中でアセトアルデヒドという物質は体に有害で二日酔いの頭痛、
吐き気などの症状もこの物質がたまることによって起こります。アセトアルデヒドを分解する酵素のタイプがいろいろあり
日本人の約40%は生まれつきアセトアルデヒドを分解する能力が低いといわれています。つまり適量は人によって違うということになります。
ですからもともと飲めない体質の人がイッキ飲みしたりすると急性アルコール中毒になりますので、飲めない人には無理強いしないようにしましょう。

 また、妊娠、授乳中のアルコールは胎児や乳児の奇形、知能、発育遅延をひき起こす可能性が高くなります。

お酒の上手な飲み方
@自分のペースでゆっくりと。
 (体重60kgの人が30分以内にビール大瓶2本飲むと6時間体内にとどまります。)
 でも午前様にならないように。

A食べながら飲みましょう。

B自分の適量を。

C週に2日は休肝日。

D強いアルコールは薄めて。

E鎮痛剤や風邪薬、睡眠薬などの薬と一緒に飲まないように。

F肝臓の定期検査を。

お酒が百薬の長となるように、うまく付き合って下さい。





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